学年末試験は、試験範囲も広くて大変だということは何度も書いたので、今日は「別の切り口」で書いてみます。
試験直前に騒いでるようじゃ遅すぎる!
すみません、また「むかし話」です。ごめんなさい。
私が以前勤めていた塾で「教室長」をしていたころのことなんですけどね。
試験の前日に「数学の先生が女子生徒に大人気」だったんですよ。
※やきもちな気持ちも正直ありましたけどね(笑)
- 一次関数の変化の割合ってなんですか?
- フレミング左手の法則の問題がサッパリわかんない!
という感じで、理科や数学の先生はモテモテだったんです。
私は当時「英語・社会」などの文系科目の担当だったので、あまり女子生徒から質問を受けることはなくて、ヒマでした。
※当時は私も若かったので、正直ちょっとうらやましかった。
しかも理数の先生は若くてイケメンでしたし。
※どうでもよろし・・w
果たして試験の結果なんですが、見事に惨敗。生徒達の理数科目の点数はボロボロでした。
よし! それなら俺がやってやる!
と意気込んで、今度は私が理科数学を徹底的に教え込んだんですよ。生徒が間違えそうなところは全て先回りして。
しかーし!
結果はまたしても惨憺たるものでした。
正直なところ、私の「プライド」はズタズタになりました。分かりやすい授業なら誰にも負けないと、イキガッテましたから。
教えるだけが塾じゃない。教えないのも塾なの。
私なりに、あの惨憺たる結果の理由を考えました。もう気持ち悪くなるくら悩みました。
私は「教えること」に一生懸命になっていて、「生徒が勉強する」ように仕向けていなかったんです。
ある程度高い学力のある人達に対しては、「知ってること」をペラペラしゃべれば勝手に吸収してくれるのですけどね。
普通の生徒、しかも「中学生」で、そこまで高い意識をもって勉強している子は数百人に一人くらいしかいません。
私が分かりやすい授業をすればするほど、生徒達は勉強しなくなっていたのでした。
ああ! なるほど! 分かった、簡単じゃん!
なんて生徒が言うから、てっきり分かってくれるようになったとばかり思ってました。
先生に教えてもらった問題、試験に出たよ!
なんて生徒が言うから、てっきりできたものとばかり思いました。
しかーし!
結果はボロボロ。
あんなに一生懸命教えたのに~!!!
はい、あんなに一生懸命教えたのがいけなかったのでした。
私の授業を聞けば「分かりやすい」ですから、生徒達は「授業を聞いただけで」できるようになったと錯覚してしまったんですね。
先ほどの「変化の割合」も「フレミング左手の法則」も、授業を聞いてわかったつもりで終わってたのでした。
教えるのではなくて、自分で考えるように仕向けた!
私は「なるべく教えない」という決断をしました。まず「自分で解いてみる」という授業スタイルに変更しました。
これが「集団個別指導」というオリジナルな授業方法なんです。
いろいろ試行錯誤して、卒業生のスタッフ達とも連夜に及んで会議をして、ようやく現在のような形になりました。
すると、「変化の割合」も「フレミング左手の法則」も、「自分のチカラ」で解かなければならなくなりました。
いい加減に、テキトーにやっていては絶対にできないんですよ。
しっかりとした勉強方法を身につけて、
ちゃんと分かる! きちんと分かる!
ようになるように仕向けるんです。
塾長の私の一番大きな仕事は、
勉強を教えることから、勉強のやり方を教えて、それを実践してもらうことにシフトしました。
ものすごく手間暇がかかる大変な仕事になりましたが、ちゃんとやってる生徒で「変化の割合」が分からないなんていう子は、いなくなりました。
少なくとも「試験直前」に「変化の割合ってなに?」なんていう子はいなくなりました。
※ごく一部さぼってばかりのテキトー人間もいますけど・・・。そんな子でも入試までには、超基本くらいはちゃんとできるようになっています。
だから試験直前に「変化の割合ってナンダ?」なんて言ってるようじゃ試験は絶望的なんですよ。
そうならないように、日頃から頑張って欲しいと思います。
最後にもう一度繰り返します!
「わかったぁ!」で終わっちゃ絶対ダメですからね!
ちゃんとできるようになったか、しっかり確認するところまでやって、初めて勉強したと言えるのです。
それでは今日はこの辺で。また明日!