生徒に限らず相手を叱るのは本当に難しいことだと思います。ただ残念なのは難しいから叱らないで見て見ぬ振りをする教師がいることです。
こんばんは。KOSHIN学院塾長の瀬下です。
「塾の先生」は生徒が勉強しなければ叱ります。でも「叱らない先生」もいます。
このまま叱らないで通塾させておけば、毎月ちゃんと月謝持ってくるのにな!
実は何度もそんな風に思ったことがあります。
「金銭勘定」だけをするならば、この考え方はあながち間違っているとも言えません。
だけど、それができないんです・・・。できてればもう少しお金持ちになれてたかもしれません。
ところで・・・
生徒ってね、よ~く見ていると「叱って欲しそうな目」をしていることがあるのです。
これは真面目に頑張っている生徒で、それなりに成績も優秀な子がたまに出すサインなのですけどね、それに気がつけるようにならないと、なかなか生徒からの信頼を勝ち取ることはできません。
次のようなケースでは叱りません!
私の考えの根底に「生きててくれればよいじゃん!」というのがあります。死んじゃったら勉強どころの騒ぎではありません。
勉強はできないより、できた方が良いだけのことです。
一番大切なのは「命」です!
ですから私は次のようなケースは、そんなに強くしかりません。
- 遅刻をするのはよくないのだけど、そんなに強く叱りません。連絡があれば叱りません。
- 基本的には忘れ物を取りに帰らせることはしません。する時はこちらも相応の覚悟をしています。
つい最近こんなケースがありました。
小学生の女の子なのですが、友達と遊んでいて塾の時間を忘れていました。お母様は烈火のごとく怒っていたのですが、私はニコニコ笑っていました。
な~んでか?
この生徒は、ものすごく真面目な子なのです。その時はたまたま友達を遊ぶのに夢中になってしまっただけなのです。
※私の母親だったら間違いなく烈火のごとく怒り狂ったと思いますが(笑)w
私はこういう時は叱りません。元来真面目な子に「なんで遅刻したんだ!」なんてあまり強く叱ってしまうと、次からものすごく焦って塾に来てしまいます。
塾へは自転車で来る生徒が多いですから、あまり慌ててくると信号無視をしたり、狭い道路から広い交通量の多いどうろに飛び出したりしいてしまいます。
勉強ができない子をなんとかするのは慣れていますが、事故で死んじゃったりしたら取り返しがつきません。
ですから基本的には、遅刻をそんなにとがめたりしません。
しかーし!
あまりにも遅刻や忘れ物がひどい場合は、こちらも「命がけ」で叱ることもありますが、基本的にはしたくありません
注意力散漫で、遅刻や忘れ物がひどい生徒の場合は、「通塾をお断りする」方が親切なのではないかと思います。
少々勉強ができなかろうが、忘れ物ばかりしていようが「大切な命・大切なお子さん」であることに違いはありませんものね。
実はほぼ毎年のように、こういう生徒は1人や2人いるのです。こうした生徒の指導は本当に悩みます。
一番判断が難しいのは、「子どもはだらしない」けれど「保護者の方は大変良い方」である場合です
保護者が理不尽なことを言う方であれば、こちらも簡単に「ではお辞めください」って言えます。
しかし「良いお母さん・お父さん」だったりすると、そう無下にお断りできません。
こういうケースでは、何度もお父さん・お母さんと連絡を取り合います。
※KOSHIN学院には入退塾の際、保護者にメールでお知らせするシステムがありますのでご利用ください。
さて、先ほどの遊びに夢中になってしまった小学生の話にもどります。
お母様はものすごく怒ってまして「先生からも厳しく叱ってください!」とおっしゃいました。
でも私はニコニコ笑って、「良いじゃないですか、事故にあったわけでもなく、遅れてでもちゃんと塾に来たんだからエライじゃん♪」と生徒とお母様にお話ししました。
あとでお母様から「おかげで娘を叱りすぎないで、家族で楽しく夕食を食べることができました。」というメールをいただきました。
なんかね、私までホッコリしてしまいました。
※そのあと私がひとりでニヤニヤしていたのはナイショです。怪しいですから(笑)
問題を考えようともしないでダラダラしている子は思いっきり叱ります。
でも命に関わる問題になりそうな時は、そんなに強くしかりません。軽~く「だめだよねぇ~♪」くらいにしておきます。
よくお母様方から「つい自分の子どもを厳しく叱ってしまうのですけど・・・。」という悩みをそうだんされることがあります。
私がお勧めしているのは「叱る基準」を作っておくことです。
私の場合は命の危険がある場合には、叱らないで優しく注意します。
最初に塾に来たときに
- 勉強がわからなくても叱らないから安心していいよ!
- でも分からないからとボーっとしてたら叱るからね!
と伝えておきます。
そうすれば、「こういうことをしたから叱られたんだな」と生徒も納得してくれます。
一番いけないのは「その時の気分」で子どもを怒鳴り散らすことです!
※自分も若い頃は、これをやって何度も失敗しました。 当時の生徒の皆さんごめんなさい。でも、その時はそれが「自分にできる精一杯の指導」だったのです。
お子さんを叱っても良いと思います。別な言い方をすると「親じゃなければ叱ってくれない」のです。隣の家のおばさんは、勉強ができなくったって叱りませんよね?
私だって「自分の生徒だから」勉強しなければ叱ります。他塾の生徒が勉強しなくても何も言いません。
ただ「子どもにも人格がある」のです。
巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄さんも「叱った方が良い選手・叱ってはいけない選手」をちゃんと分けていたそうです。
それでは今日はこの辺で。また明日!
【KOSHIN学院は神奈川県平塚市田村にある、生徒の命を第一に考えている学習塾です!】