時々昔の生徒のことを突然思い出して、あの時はああすれば良かった、こうすれば良かったと急に考え始めてしまうことがあります。
こんばんは。KOSHIN学院塾長の瀬下です。
「ビリギャル」は、そんな私の過去をフラッシュバックさせてしまいました。
小学生の時はとても真面目で、素直な可愛い女の子だったのですが・・
中学1年生の夏休みくらいから、急にメイクが濃くなり、茶髪になって、ピアスまであけて来ちゃったのでした。
父親は怒り狂い、娘をぶん殴っちゃうんです。母親はオロオロするばかり。
ただ、これ以上父親が娘をぶん殴っちゃうと家出をしてしまうのではないかと悩んでいました。
それだけ荒れましたから、当然のごとく塾にも来なくなっちゃったんですけどね。
けっきょく、その時私は、その生徒に何もしてあげられませんでした。
ぶん殴っちゃったのはまずかったよね
ちょっと大袈裟かも知れないけど「戦争」ってそんな理屈なんだよね。
「俺の言うことを聞け! 言うことを聞かないと、ぶんなぐるぞ!」的な理論なんだよね。
恐怖のチカラを用いて相手を屈服させても、相手の感情にしこりが残るだけ。
イラク戦争もベトナム戦争も朝鮮戦争も、けっきょくいまだに「しこり」が残ってるだけで、何一つ解決してないじゃん。
アメリカのような巨大戦力を有する国家に太刀打ちできないとわかると、自爆テロだのか頻発して、もう収拾がつかなくなっちゃうの。
その子のお父さんが「娘をぶん殴った」のは、戦争のミニ版みたいなもんだと思うの。
※とあれから何十年も経った今日、突然思い出したの。
ぶん殴るよりも、話を聞いてあげるのが先だったよね
私もたまに生徒を怒鳴ることがあります(本当にたまにですけど)。いつも怒鳴ってると効き目がなくなっちゃうからね。
「またあのクソゴリラの奴怒鳴ってるぜ!」なんて思われたらお仕舞いですから。
頭に血が上って怒鳴り散らしたって、相手は絶対に屈服しませんから。
夫婦喧嘩なんか、その最たるものなんじゃないかな。だから犬も食わないのね。
あの時グレちゃった生徒が、もし今ここにいたら何て言うだろうか・・・
まずは「どうしちゃったの?」って聞くと思います。
そしてしばらくは、その生徒の話をずっと聞いてあげると思います。途中で反論したりしません。とにかくひたすら話を聞いてあげます。
おそらく、彼女の思いをすべて聞き終わることには、事件の80%以上は解決していたんじゃないかと思います。
自分の思いを正しく全て相手に伝えるのって、本当に難しいことなんです。
まして語彙力が乏しい中学生にとって、自分の気持ちを正しく相手に伝えるなんて至難の業だと思います。
だから「うぜ~! ババ~! 死ね!」という名セリフ? が飛び出てきちゃうんです。
逆に言うと「親・教師」という立場の人は、生徒の気持ちをいかに引きだしてあげるかに全力を注ぐべきですね。
ビリギャルに登場した「坪田先生」は、荒れていた女子高生「さやちゃん」の気持ちを実に上手に引きだしていました。
「自分だったらどうするかな? 坪田先生の真似はできないけど・・・」
なんて思ってたら、その生徒のこと思い出しちゃったんですけどね。
TPOという言葉の意味を、一緒に確認してみたいです
私も若い頃は、「言うことを聞かない生徒」に対して、ずいぶんと強い態度で接してしまったことが何度もありました。
本当に反省してくれた生徒もたくさんいたけど、意固地になってますます反抗されてしまったことも何度もありました。
それじゃだめなんだよね!
もう中学生になった女の子に、上から目線で強い言葉を浴びせても・・・。
今だったら、静かな落ち着いた雰囲気を作って、まずは話を聞いてあげて・・
そしてTPO(Time Place Occasion)「時間・場所・場合」ということについて説明してあげます。
- 時間:今あなたは中学生という時間を過ごしているの。だから中学生でなければできないことを頑張って欲しいの。
- 場所:ここは「学習塾という場所」なの。学習塾ではどうしたら良いのか、実はあなたは分かっているんですよね。
- 場合:これは上手く説明できないけど、私が君のことを大好きなんだということ。だから一番嫌なことは君が死んじゃうことなの。だから命を粗末にしないで欲しいの
きっと今だったら、あの時ぐれちゃってた子にそんな話をしたんじゃないかな。
もしお母さん! あなたのお子さんがグレちゃったら、今日のブログを参考にしてもらえたら嬉しいです。
それではまた明日!
【KOSHIN学院は神奈川県平塚市田村にある、TPOの大切さを生徒にお伝えする学習塾です!】