KOSHIN学院を作って23年と半年が過ぎました。それ以前は他塾に勤めていましたが、転勤や移動が激しく長いスパンで生徒をみることはできませんでした。
KOSHIN学院を作って初めて「長~い目」で生徒をみることができるようになりました。
※これって個人塾の特権ですよね!
以前「ミスター・ボーッ」というあだ名を友人に付けられていた生徒がいました。当時中2でした。(仮称:タッ君)
授業中にこちらが何かをと書けても「ボーッ」。友達に話しかけられても「ボーッ」。なにも反応がありませんでした。
さすがの私も、これでは指導できないと思い、その生徒の母親に塾にきてもらい、状況を説明して退塾を勧告しました。
でもその母さんは、「先生! それでは三ヶ月だけ猶予をください! 三ヶ月通って何も変わらなかったら考えますから。」とおっしゃるのでした。
さて三ヶ月後です。タッ君は相変わらずボーッとしていました。宿題もやって来ないし、授業中に発言することもありません。
そこでもう一度お母様に連絡すると、今度は
「先生! とにかく一年間通わせてください!」
お母様の熱意に押され、仕方なく1年間様子をみました。
そして三年生になりました。
しかーし!
やはり状況は変わりませんでした。そこでまたお母様と連絡を取りました。
「先生! それでも私はKOSHIN学院に息子を通わせたいんです!」
そんなこと言われちゃったら、断れませんよね(>o<)
しかーし!
夏休みになっても相変わらず「ボー」でした。
ところがギッチョンチョン
夏休み頃にタッ君の友達が入塾してきました。彼はもすごく成績優秀でしたし、部活などでもリーダー的存在の生徒でした。(仮称ダイちゃん)。
タッ君はどうしたことか、夏休みの終わり頃から急に積極的に勉強をし始めました。ダイちゃんがきてくれて、ダイちゃんの真似をするようになったのでした。
その後成績が急上昇し、とうとう本人が一番行きたかった高校に合格することができました。
※ボーっとしてた時の成績では到底無理だった高校です。
その時、私はひとつの決意をしました!
ボーッとしちゃうタッ君には良い意味で裏切られました。こんなに劇的に変わる子もいるんだと思いました。
※当時でも塾教師としては既に10年以上の経験を積んでいましたけど、こんなことは初めてでした。
そこで私は決心しました。
一生懸命頑張って通ってきてる限り、絶対に生徒をやめさせない!
最後まで絶対に面倒みる!
ボーッとしちゃうタッ君のお母様に、塾の先生のなんたるかという極意を教えていただきました。
教えやすい生徒だけ面倒みるような先生には絶対ならないぞ!
※ただし他の生徒の迷惑になる生徒はお断りします。
タッ君と出会ったおかげで、私も塾の先生として一回りも二回りも成長できたと、今でも感謝しています。
※彼は今は立派な社会人として活躍してくれています。
だから私があきらめちゃいけない!
その後も何名か「さすがにこの子はKOSHIN学院では無理だろう」と思う生徒もきてくれました。
タッ君と出会う前の私なら、やはりお断りしていたと思います。
でもね!
そういう生徒をもつお母様って、本当に苦しんでいらっしゃるんです!
正直なことを言えば、「発達しょうがい」「不登校」「学習しょうがい」の程度の強い子の場合は、「専門の先生」をご紹介しカウンセリングしてもらったこともあります。
お母様も悩んだ末に「私をたよって」くださったわけですから、その悩みや苦しみから救ってあげたいですから。
そのためには信頼できる専門の先生をご紹介するのも、私の大切な役割なのかなと思っています。
これは「塾をやめさせる」ということとは全然違いますもんね。
あくまでも「より良い方法をいっしょに考える」わけですから。
以来一生懸命まじめに塾に通ってくる生徒を、やめさせたことは一度もありません!
※但しサボらずに通ってきて、他の生徒の迷惑にならないことが条件
そうするとね、不思議なことに本当に道は開けるのです。
時々かつて「さすがにこの子は無理だろう」と思った卒業生に出会うことがあります。
そういう生徒が社会で活躍している姿をみると、私の方が救われた気になります。
それでも「全員100%」なんとかなったわけでもなくて、救ってあげきれなかった子がいたのも事実です・・・。
そういう生徒でも、時々町で出会ったりした時に「塾長~!元気~?」なんて言ってもらうことがありましてね。
※やばっ、夜中に涙が出てきました(・_・、)
あきらめなければ、必ず道は開けるんです!
こうしてエラソーにブログに書いてますけどね、本当は「私自身」に言い聞かせている言葉でもあるんです。
それでは今日はこの辺で。また明日!
【KOSHIN学院は神奈川県平塚市田村にある、一生懸命頑張る生徒をトコトン応援する高校受験専門の学習塾です!】