塾の先生になってから「どうしても英単語が覚えられない生徒」をたくさんみてきました。
- なぜ覚えられないのだろうか?
- どう指導したら覚えてもらえるのだろうか?
随分悩みましたし、いろいろ研究してきました。
英単語を覚えられない生徒は、当然のことながら英語の成績も悪いわけで・・・
しかーし!
「そこをなんとか」してあげるのも「プロの仕事」なんですけどね・・
当時は「新米の塾教師」だった私は、上司にもいろいろ相談してみました。でも「これ!」という返事をもらうことはできませんでした。
- 英語は読ませることが大切!
- 書いて覚える!
と言われたのですが、その通りにやっても効果はあまりありませんでした。
十年以上悩みましたが、ようやく少し答えらしきものが見えてきました。
英単語は最初は書いて覚えようとしてはいけない!
苦手な科目を勉強するときに、いきなり「書く」という作業から入ると非常に効率が悪いのです。
最初は書かなくて良いのです!
というよりも「書く」という作業をする前に「するべきこと」があるのです。
それは・・
まず口で言えるようにすること!
です。
例えばノートに
(1)1月:
(2)2月:
(3)3月:
↓
(12)12月:
と「日本語」だけ書いておきます。ここでいきなり
January January January January Januaryなんて書き始めてはいけません。
本来カタカナで英語を覚えるのもいかがなものかと思いますが、ここでは説明の都合上カタカナで書きます。
「1月」は「ジャニュアリー」
「2月」は「フェブラリー」
と「日本語だけ見て英語で言えるように」するのです。
こうすれば「いきなり書く」よりも、たくさん練習することもできますし。
口で言えるようになってから初めて「スペル」の練習をすれば、わりとすんなりと覚えられるようになります。
私の指導で間違っていたことは
- 読めないものは覚えられない。
- 意味が分からないものは覚えても意味がない。
- そもそも「口で言えない」から、いくら書いても覚えられない。
ということを指導してあげられていなかったから、英単語を覚えられない生徒がいたのでした。
やり方を教えてあげるだけで「覚えられるようになった生徒」がたくさんいました。
しかーし!
それでもまだ「上手に覚えられなくて苦労している生徒」もいました。
それを解決してくれたのが、我が塾が誇る「卒業生スタッフ達」です。
単語を覚えられなくて苦労している生徒に、
「それでは※※先生(スタッフ)に、一緒に覚えてもらおう!」
って言ってあげると、特に中学1年生なんかすごく喜ぶんです。
お兄さん・お姉さん先生が、一緒に覚えてくれるというのは、生徒にとって「心理的ハードル」がすごく下がるみたいです。
1ヶ月もすると、あんなに苦労していた英単語の暗記が、わりとスラスラできるようになっているんです。
こういう時は、生徒もスタッフもすごく誉めてあげます!
おぉ! すげぇじゃん! 覚えられたじゃん!
この言葉をかけた時の生徒の笑顔はたまらんです。本当に素敵な表情をしています。
色々なタイプの生徒がいます!
たまに生徒から「たくさん書いて覚えた方が良いですか?」と質問を受けることがあります。
これは「私自身のこと」なのですが、英単語を覚えるときに実際に100回単語を書いてみました。
結果は「全然覚えられなかった」のでした。
しかもたくさんかいているうちに「別の文字」になっちゃってました(笑)
Januaryと書いているつもりが、いつのまにかJeniary(銭あり~)になっちゃったりしてました(笑)
KOSHIN学院の卒業生で英語がすごく得意な女の子がいました。
加藤さんと、志村さんと言います。(仮称)
加藤さんは単語を覚える際に「いかにラクして覚えるか」に重点をおいていました。
反対に志村さんは「なるべく反復練習する」ことに重点を置いていました。
加藤さんがまるで「写真を撮る」かのごとく頭に焼き付けていくのに対し、志村さんは「ノートが真っ黒になるほど単語を書いて」頭に入れていました。
どちらが良いと思いますか?
私は「どちらも良い」と思うのです。
ようするに覚えてくれれば良いのですから!
KOSHIN学院には卒業生スタッフが数名いるのですが、みんなそれぞれ「覚え方」が違います。
生徒達には、それぞれの先輩の覚え方を教わって「自分が一番やりやすそう」な先輩のやり方を真似するように指導しています。
ただ加藤さん、志村さん、現在のスタッフともに共通していることは
まず言えるようにすること!
意味も発音もしっかり分かった上で言えるようにして、それから各自の方法で覚えているのです。
英単語がなかなか覚えられなくて苦労している皆さん、まず「言えるように」してみてください。
それでは今日はこの辺で。また明日!