トンカツを揚げさせたら右に出る者はいないというほどの名人がいるとします。
「俺のトンカツは世界一だぜ! 美味いから食ってみな!」
と言われても、ずっと病気をして寝ていた人や極端に身体が弱っている人に、いきなり「トンカツ」って無理ですよね。
「お粥に梅干し」という感じの食事が必要な人もいるはずです。
学習塾ってトンカツを押しつけてるようなところがある
かつて私自身もそうだったのですが、「新しい生徒」が来てくれたら「全員TOP校」に合格させてあげたいと意気込んでいたことがありました。
しかーし!
それは本当は「生徒のため」なんかじゃなくて「自塾の自慢のため」だったことに気がつきました。
ビリでも良いからなんとか「公立高校に進学させて欲しい」と願って塾の門を叩いてくれた生徒さんもいました。
若い頃の私は、そんなことはお構いなしに「とにかくガンガンに」勉強させようとしていました。
今思えばそれは「生徒のため」なんかじゃなくて「自己満足」のためだったように思うのです。
俺はこんなにスゴイ先生なんだぞ!
と言いたかったのかもしれません。
※もちろん当時はそれが生徒のためになると信じていました。
そしてその結果は「塾を辞めていく生徒のオンパレード」でした。
俺はこんなに頑張ってるのに・・・
と悩んでいたことがありました。
これってまさに「病み上がりの人にトンカツ」を勧めるような指導だったのだと思います。
しごき過ぎない程度にしごいて欲しい!
その頃「生徒の目」をじっと見ていると「あること」に気がつきました。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L2″ icon=”girl.jpg” name=”生徒”] 先生! 厳しくなりすぎない程度に私を厳しく指導してください♪[/speech_bubble]
この匙加減が難しいのなんのって・・
- 手を緩めすぎれば成績があがらず生徒が辞めていく。
- 厳しくし過ぎると生徒は苦しくなって辞めていく。
上手に指導してあげられないのが申し訳なくてね、いったい何回塾を辞めようと思ったことか・・・。
それでも日々苦しみもがきながら指導を続けた結果、次第に生徒の皆さんが「私の指導」を受け容れなおしてくれるようになりました。
- 腹ぺこの生徒には、ガッツリとしたステーキやトンカツを!
- 病み上がりの生徒には、サッパリとしたお粥や梅干しを!
規模が大きい中学校や塾では、なかなかそこまでの要望に応えられません。学校や塾のやり方に生徒が合わせるしかありません。
胃もたれが酷いのにトンカツやビーフシチューを食べさせられるようなものです。
ビタミンEが足りない生徒にはビタミンEを多く含む食物を食べさせてあげる。
※参考:ビタミンEの働き
ビタミンDが足りない生徒にはビタミンDを多く服も食べものを食べさせてあげる。
※参考:ビタミンDの働き
塾の先生ならば、生徒に不足している物を瞬時に探り出して、適切な対応をしてあげなければなりません。
況んやベテランの先生ならおやです。
ビタミンEが不足している生徒に、たんぱく質ばかり与えても一向に体調は改善されないとの同じです。
と「エラソー」にブログを書きましたが、生徒によって症状も匙加減も違うので、私も全て完璧になったとは、まだまだとても言えません。
それでは今日はこの辺で! また明日♪