私の嫌いな職業に「評論家」というのがあります。もちろん素晴らしい評論家さんもいますが。
こんばんは。KOSHIN学院塾長の瀬下です。
なかでも一番嫌いなのは「子どもはほめて伸ばしましょう!」とか「叱ってはいけません!」とかエラソーに喋ってる人。
「冗談は顔だけにしろよ!」とは故松田優作さん演ずるGパン刑事の名台詞のひとつです。
※私の顔が冗談みたいという話は置いといて・・σ(^_^;)…
生徒達の顔をよ~く見てると、叱って欲しそうな目をしていることがごく稀にあります。
今から10年以上前のことです。
かなり成績優秀な中3女子がいました。
受験生というのに吹奏楽部の部長だったこともあり、「部活・部活・部活・部活!」という日々を送っていました。
私の心のどこかにも「この子は成績優秀だから多少部活優先でも仕方ないかな?」という甘い気持ちがありました。
けれども一向に部活優先生活は止まりませんでした。受験勉強に取り組む姿勢を見せることもなく、結局この生徒はKOSHIN学院を辞めてしまいました。
しかーし!
その生徒は高校合格した時に、わざわざ私に「先生!今までありがとうございました。」と言いに来てくれました。
その後その生徒は途中でKOSHIN学院を途中で辞めたにもかかわらず、その後数年間我が塾のスタッフとして私を手伝ってくれました。
スタッフとして手伝ってくれていた頃、彼女がボソっとこんなこと言い出したのです。
「先生! なんでアタシのこと叱ってくれなかかったの? 他の生徒がサボってたら叱ったのに・・」
実は同じことを別のスタッフからも言われました。
「なんで叱らなかったんですか?」・・・と。
あの時はまるでハンマーで頭を殴られたような気分でした。
「しまった!」・・・
その後日を改めて私は彼女に謝りました。
「あの時、きつく叱ってあげなくてごめんなさい!」と・・・。
その後二人でボロボロ涙を流しながら、あの時のことを振り返りました。
若い頃は厳しく叱りすぎてしまったと反省することもありました。
※当時の生徒さん本当にごめんなさい。でも私としてはそれが精一杯できる愛情のつもりでした。
しかーし!
「叱らなくてごめんなさい」という言葉が、塾の先生から出るとは、私も思っていませんでした。
その後も一度「叱ってあげなくてごめんなさい」と言ったことがありました。
その生徒は、あまり「口に出して話す」のが得意な子ではなくて、何か用事があるとメールで伝えてくる子でした。
だからその生徒を「メール」で叱ったのです。成績もけっこう良い方だという私自身の甘さから、そんな行動ををしてしまいました。
数日後!
「私、先生にメールじゃなくて直接叱られたかった」と言ってきたのです。話を聞くと、彼女が悪いことをしても両親は優しく見守るだけで、思いっきり叱られたことがなかったのだそうです。
この時も大変なショックを受けました。
成績じゃない、「悪いときは悪い!」としっかりと相手に伝えるのも「塾長の大切な仕事」だと反省しました。
以来私は、叱るべき時は必ず叱ることにしています。しかも「あとで!」ではなく、「なるべく早く」です。
この「なるべく早く」というのがムズカシーのです。
頭に来てその場でガンガン怒鳴ってしまうのは「叱る」という行為ではありません。
「この子はどうやって叱ったら立ち直ってくれるのだろうか?」とできるだけ早く考えて叱ることがポイントです。
そのように叱ると、「今時の中学生」だって「ちゃんと分かって」くれます。
※うまく作戦通りにいった時は、心の中でおもわずガッツポーズしちゃういます(笑)
中学生をあなどってはいけません。ものすごく良く考えていると感心することがしばしばあります。
※全然考えてない子もいますけど・・・(悲しっ)
このブログを読んで下さってるお母様方!
お子さんを叱るときは「本気」で叱りましょう。でも頭に来て怒鳴り散らすのは叱ることではありません。
それではまた明日! See you!
【KOSHIN学院は神奈川県平塚市田村にある、心の底から立ち直って欲しいと叱ることもある学習塾です】