人生全てうまくいけば、こんなにラクなことはありません。もしそうなら私も億万長者になっていたことでしょう。
こんばんは。KOSHIN学院塾長の瀬下です。
「塾の先生」という立場からしても、生徒が不合格になってしまった時は本当にツラいです。大変申し訳ないのですが、KOSHIN学院でも不合格になってしまった生徒を出してしまったことがありました。
「腹を切って詫びたいくらいだ」と言ったところ、ある人にこっぴどく叱られました。
そんなことをしたら、その生徒がよけい悲しむだろ! それでそのご家族が喜ぶとでも思ってるのか!
本当にそうだと思いました。「自分の気持ち」しか考えていなかった自分が情けなかったのです。
挫折を経験したことがない人がオトナになると大変
私の先輩に学生時代は成績優秀。社会人になっても出世街道まっしぐらという人がいました。でもこの先輩50代前半で「自*」してしまいました。
50代になって初めて仕事で挫折を経験したことが引き金となって、ふさぎ込んでしまい2度と立ち上がることがなかったのです。
その方の奥様が「挫折って若いうちに経験しておいた方が良いわよね!」とおっしゃってたことが頭から離れません。
もし私が「塾の先生」ではなかったら、不合格になってしまった生徒に次のように言うと思います。
そうか! でも若いうちに挫折を経験しておいて良かったんじゃないかと思うよ!
若いときは辛いこと悲しいことを跳ね返すエネルギーがたくさんあるんだ。
不合格の悔しさを次のステップにいかせばそれで良いんだ!
私は「塾の先生」なので、こんな言葉はなんだか無責任なように思われてしまうかもしれません。でも本当のことだと思います。
今から30年ほど前、中3の女の子が第一志望の公立高校に不合格になってしまったことがありました。
彼女はその後一度も塾に顔をだしてくれませんでした。
ところが3年後ひょっこりと塾に遊びに来てくれました。
「先生! 大学受かったよ! 先生が悔しかったら大学入試で見返してやれ! と言ってくれたから、本当にその通りやったら合格できたの!」
もうね、私もその生徒もボロボロ涙をこぼしながら喜びました。どっかの水泳選手ではありませんが「キモチイイー!」と絶叫しました。
あとでその子が話してくれたのですが、やはり不合格になって一週間くらいはずっと泣いていたそうです。中学の卒業式にも行きたくなかったそうです。
でも、併願していた私立高校で「新しい友達」ができて、しかも似たような境遇の子がいて、2人で「絶対に大学入試がんばろうね!」と約束して、本当に高校の勉強を一生懸命頑張ったそうなのです。
あの時公立に合格していたら、この大学には合格できなかったと思う。
彼女はそう言っていました。
実は私も似たような経験があります
私の場合は「ブラック企業」に就職していまいまして。それでも負けたくないので歯を食いしばって頑張ったのですが、気がついたら身も心もボロボロになってしまっていて・・・。
命からがら逃げ出してきました。もう2度と塾の先生なんかやらないと思って。
30代半ばでの大挫折でした。毎日死ぬことを考えていましたが、怖くて死ぬこともできませんでした。
結局1年近く自宅でふさぎ込んでいました。
※30代半ばだというのに・・・
まわりの30代の人達は結婚して幸せな家庭を築いているのに、私は家から出ることもできずに悶々(もんもん)としていました。
あれは我が人生でも最悪の時代でした。
でもね!
あの時の経験が私を強くしてくれました。
2度と塾なんかやらないと思って逃げてきたのですが、やはり「塾が大好き」だったのでしょう。
「自分の塾」を作っちゃったんです。
自分の塾の生徒ですからね、可愛いのレベルが違うんです! ほ~~んとに可愛くてたまらないんです。
あの空白の1年のおかげで、私の考えや気持ちがガラリと変わりました。
一番変わったのは「困っている人を見たら放っておけなくなった」ことです。
ある日バイトスタッフに言われた言葉
「先生って、あたしみたいなワケありの生徒が好きですよね!」
なんか心にグサッとくる言葉でした。確かにそうだと思いました。
- 自分が苦しい思いをしてきたから、苦しんでいる人の気持ちが分かるようになった。
- 人生のどん底を見てきたから、苦しんでいる人を放っておけなくなった。
そのころになってようやく「働くというのはどういうことなのか」が分かってきました。
それまでは「働くってお金を稼ぐこと」だと思っていました。
でもね
働くって他人の役に立つこと。他人にできないことをして、その対価として報酬を得ること。
だと今は思っています。
塾に来る人は、なんらかの理由で困っていたり悩んでいたりする人なんだと思うのです。特に大きな理由が入試とか成績とかだと思うのですけど。
そんな重い責任を負うのですから、塾の先生達は、それはもうシニモノグルイで働いちゃうんだと思います。
では今日はこの辺で。 また明日! See you!
【KOSHIN学院は神奈川県平塚市田村にある、困っている人を放っておけない学習塾です!】