数年前の卒業生に久しぶりに会いました。その生徒は在塾中は大変真面目で、勉強もとてもよく頑張る子でした。勉強だけでなく部活も一生懸命頑張っている活発な女の子でした。
こんばんは。KOSHIN学院塾長の瀬下です。
その生徒は、中3の夏休みが終わったあたりから原因不明の頭痛を訴えるようになりました。それでも最初は2~3日寝れば治って塾に来ることができていました。
しかし受験が迫ってくるにつれて、彼女の症状は酷くなる一方でした。そしてとうとう塾にも学校にも行かれなくなってしまいました。
もちろん、その当時は彼女と話し合いをすることもできるような状況ではありませんでした。
しかし鍼治療などを行った結果、どうにか高校に合格することができました。高校進学後は「あれはなんだったんだろう?」というほど元気になってくれました。
やはり受験のプレッシャだったのでしょうか。
思い切って本人に聞いてみました。
塾長:「学校に行かれなくなっちゃった原因はなんだったと思う?」
生徒:「今でもよくわからない。自分でもどうしちゃったんだろうって思います。」
本当にその通りだと思いました。原因が分かっていれば対処のしようもありました。
しかーし!
その卒業生なんですけどね。今は「自分のこと」よりも「後輩達」のことを心配していました。
わたしみたいになっちゃってる後輩がいないか心配!
彼女は学校に行かれなかった間は、実は「自分の部屋」から出ることもできなかったんだそうです。
でも、その間とっても嬉しかったことは・・。
- お母さんが別に高校なんか行かなくても良いよって言ってくれたこと。
- 学校の友達も一ヶ月に1度くらい宿題のプリントとか持ってきてくれたこと。
- 塾長もすごく良い距離感で見守ってくれたこと。
しきりに「距離感」という言葉を口にしていました。
あれ以上「どうしたどうした」と言われても無理だったし、あれ以上「放っておかれても」厳しかった。だから今は周りの人にすごく感謝してるんだよ♪
それを聞いて私も涙が出そうになりました。
そして私も「※※(生徒名)のことを、もっと一杯可愛がってあげたかった」ことを伝えました。
その卒業生から後輩へのメッセージ
頑張りたいのに頑張れない時って本当につらいんです。そんな時は頑張らないで欲しいんです。頑張らないとマズいと思うと、よけい深みにはまっていっちゃうのです。
これを聞いてまた2人で泣きそうになりました。
以前このブログでも書きましたが、KOSHIN学院を作る前の一年間は、わたしも「登校拒否」のような状態でした。働きたいけど働けないのは、今までの人生の中でも一番ツライ時期でした。
そして彼女はこんなことも言ってました。
このツライ経験をしたことを無駄にしたくありません。
私は本当に感動しました。
彼女の言うとおりです。
人間は「挫折」や「災難」などから100%逃げることは不可能です。
どんな人も「つらい出来事」を経験します。
ただ、「それをどうするか!」で人間の価値が決まるんじゃないかな。
その卒業生も「せっかく」つらい思いを経験したのですから、その分困ってる人のお役に立てる人間に成長してくれたものと信じます。
また彼女はこうも言ってくれました。
塾長って、「先生」って感じじゃなくて「親戚のおじさん」みたいな感じで、すごく良い距離感なんです♪
こう言ってもらえたのは嬉しかったぁ! 賛否両論あるかも知れませんが、「親戚のおじさん」くらいの距離感こそが、私の目指すところですから。
それではまた明日! See you!
【KOSHIN学院は神奈川県平塚市田村にある、生徒との距離感を大切にする学習塾です!】