時々「うちの子一応家で頑張っているのですが、成績があがらなくて塾を考えています」というお問い合わせを頂くことがあります。これにはいくつか理由があるのですが、今日は「その1」を書きます。
こんばんは。KOSHIN学院塾長の瀬下です。
あれはまだKOSHIN学院を作ったばかりの頃のことでした。ものすごく頑張っているヒロリン(仮称)という女の子がいました。ヒロリンはとても真面目な生徒でした(当時中2)。
でも頑張っても頑張っても成績があがらなくて、本人もすごく悩んでいました。特に理科や数学は大変なことになってました。
ヒロリンは学習じゃなくて作業をしていたのでした。
「学習じゃなくて作業」とはとういうことでしょうか。
ヒロリンは一生懸命「ノートまとめ」ばかりやっていたのでした。
ヒロリンのノートはもすごく綺麗で、まるできちんと整理された参考書のようでした。
と、ここまでは良いことのように思った方は危険です!
ヒロリンは「綺麗なノートを作って満足していた」のでした。
数学や理科などでは、綺麗にグラフをノートに書いて、生物の絵などは、まるで「美術の宿題」のように綺麗に書いていました。
ノート作りに追われて、ワークや問題集に手がついていないことが多多ありました。
テストってさ、「問題を解く力」が必要なんですよ。でもヒロリンは問題を解いていなかったのが問題だったわけ。
でも、一生懸命頑張っているで「叱る」のもどうかと思って数ヶ月様子をみたのですが、やはり一向に改善されません。
そこで、ヒロリンに「ねぇ、問題集やワークはやらないの?」と聞いてみました。
すると驚くような返事が返ってきました。
「だって問題集解いても分からない問題だからけだから、まずノート作ってたの。」
その後もなんとかして、ヒロリンに問題集を解かせようとしたのですが、嫌がってやりませんでした。
ついに中2の学年末試験で、ものすごく酷い点数を取ってしまいました。
ヒロリンのお母さんが心配して塾に来られました。
「家でも何時間も勉強しているんですけど、うちのヒロコはバカなんじゃないでしょうか?」
お母様としても、「やらないからできない」なら仕方ないけど、「あんなに長い時間勉強しているのに」点数が悪いことが理解できないようでした。
そこで「もしかして、お母さんが中学生くらいの時は綺麗にノート作りしていませんでしたか?」と聞いてみました。
予想通り、お母様も学生時代はノート作り大好きだったそうでした。そこで娘に「ノートは大切よ!」と教えたのだそうです。実際お母さんはそれで、そこそこ点数取れていたのだとか。
「でも、お母さんはちゃんと問題も解いてたでしょ?」と聞くと、「もちろんです!」と即答されました。
そこで「ヒロリンはいくら言っても問題を解こうとしてくれないんです。あまり強く言うのも可哀想だし。」とお母さんに伝えました。
※これね、僕の大失敗のひとつです。今なら、もっと上手に説得して、問題を解くことの重要性を教えてあげられます。
お母さんも「ヒロリンは勉強ではなくて、作業をしていた」ことに気がついてくれました。
もうすぐ中3になる時期でしたので、ヒロリンとお母さんをもう一度塾に呼んで、「問題を解くことの大切さ」をヒロリンに理解してもらいました。
実は「作業」になっている生徒は多いのです。
特に「学習・勉強」ではなくて「作業」になっている生徒は意外と多いのです。中2・中3になって真面目にやってるのに成績があがらない子は、こうしたタイプが多いです。
ノート作りが全部悪いわけじゃありません。
例えば理科なら
「BTB溶液」「フェノールフタレイン液」「インジゴカーミン」「酢酸カーミン」「塩化コバルト」などの試薬がゴチャゴチャになって、頭の中でとっちらかっちゃった!
こんな時はノートにそれぞれの違いを整理するべきです。
※「学研CAIスクール 東久留米滝山校」の白井塾長先生のブログが参考になります。
もちろんKOSHIN学院には「分かりやすい参考書・資料集」もたくさんありますので、ぜひ生徒の皆さんは使ってください。
少し話が逸れるのですが、中学校で「理科の資料集」「歴史の資料集」「国語の資料集」などが配られている中学校が多いのですが、あれは面白いですよ!
成績が良くない子ほど見てないのが残念(>_<)
今日のまとめです。
いきなりノートまとめではなく、
- まず学校の授業をしっかり聞く。
- ちゃんと問題集を解く。この際最初は絶対に答えを見ないで「自力」で解くこと。
- 上記のことをした上で、間違い直しをし、混乱しているところはノートに整理する。
- それでも分からない箇所を塾で教えてもらう。
順番がめちゃくちゃだと、頑張っても成績上がりませんよ!
それでは今日はこの辺で。また来週お会いしましょう。
【KOSHIN学院は神奈川県平塚市田村にある、「正しい勉強の仕方」を教える学習塾です!】