今日も中2の生徒がひとり、私に注意されました。
数学の問題を解いていたのですが、分からないと言って質問に来ました。
ここまでは大変素晴らしいのですが・・・。
私は「いきなり全部解いてみせる」なんてことはしないんです。
私が教える量 < 生徒が自分で考える量
にしてあげたいからです。
ところがギッチョンチョン。今日質問に来た生徒は、「私の教えたことの続きだけ」をやろうとして、その後再び撃沈。
やっぱり分からないと言ってきました。
それでも私はまだ教えません。
「途中からやってないで、もう一度最初からノートに書いて解いてきてごらん!」
指導したのはこれだけ。数分後彼は見事「自分のチカラ」だけで解いてきました。
それでも、まだ私は誉めません。
「ではどうやって解いたか、先生に説明していてくれる?」
この生徒は、私に言われたことを忠実に守ろうとする子なので、ちゃんと私に説明することができました。
ここで初めて
「よし! 素晴らしい! すごいじゃん!」
と誉めてあげました。
彼も「ああ、勉強ってこうやってやるんだ」ということが分かってくれたようです。
ただし「圧倒的に基礎学力が不足」している場合は、「私の説明」を少し増やします。
それでも、基本的な指導の流れは同じです。
全て先回りして教えるのが良い授業だと思ってました
大手塾に勤めていた頃、授業のやり方の研修で、「生徒の間違えそうなところを先回りして教えるのが良い授業」と教わりました。
若い頃は、それを疑うこともなく鵜呑みにして授業をしていました。
ところがギッチョンチョン
どんなに教えても、一向に生徒の成績があがらないんです。
※一概に全員とは言えませんが。
そこで「極力教えるのを少なくする」作戦に切り替えました。
間違えそうな問題は、わざと間違えさせるんです。
間違えたら「自分のチカラ」で、できるだけ間違え直しをしてもらいます。
それでも、やはり分からないという段階になって初めて「私の説明」が始まります。
それでもなお、ヒントは「小出し」にしていきます。少しのヒントで、分かるようになるのであれば、それに超したことはありません。
あくまで生徒が主役ですから。
あのね、先生が先回りして全部教えちゃうと次のような弊害がでるんです。
- 先生に教えてもらわないと、自分ではできない子になっちゃう。
- 高校や大学に進学しても、塾に通わないとダメな子になっちゃう。
他塾の悪口を言うのはイヤなんですが、以前私が勤めていた塾では「TOPレベルの高校」にたくさん合格者を出してました。
それを新聞広告などで大々的に自慢していました。
※今でもしていますけどね
ところがギッチョンチョン
そのTOPレベルの高校で、成績下位3分の1の生徒はその塾の卒業生だという事実。
私はその事実に大変違和感を抱いておりました。
KOSHIN学院が「なるべく教えない指導」に転じてからは、生徒達は「自分で学習する」しかなくなりました。
その結果、いつの間にか「私がいなくても」勉強できる子になっているんです。
ですからKOSHIN学院の卒業生は、高校生になってからは塾や予備校に通わなくても、学校で良い成績を取ってくる子が多いんです。
ただーし!
「一時的にどっと点数があがるのは、私が以前勤めていた塾」の方です。
でも、そこから伸びないの。うちの卒業生はドンドン伸びるの。
みなさんが、どちらの塾を選ぶかは自由です。
でも、私は「自分でできる生徒」を育てる指導を貫きます。
それでは今日はこの辺で。また明日!