かつて神奈川県公立高校の入試は1科目50点満点でした。現在大学1年生の子達の代から100点満点になりました。
あまりこういうやり方は好きではないのですが、普段あまり数学の成績がよくない生徒に必ずやってもらっている勉強方法があります。
※本当はやりたくありませんし、教えたくもありません。
それは数学が苦手な生徒は「問1」「問2」の問題しか練習させないというやり方です。
仮に問1・問2が全問解けると「44点」になります。問2の最後の問題は難しいので、捨てたとしても、それでも「40点」になります。
つまり「計算問題」をしっかりできるようにすれば、全日制普通科で、合格できる高校がぐっと増えてくるのです。
もちろんそれでは中堅から上位の高校に合格することは難しいのですが・・・・。
しかーし!
中堅・上位の高校を狙う生徒が、「問1・問2」の計算問題を間違えているようでは、お先真っ暗なんですよ。
「頑張ります!」と口ばっかりの生徒が危ない!
私の経験からすると、「頑張ります!」と口ばっかりの生徒は非常に危険です。
先生:「君はちゃんとやらないと、本当に危険だよ!」
生徒:「はい! 頑張ります!」
というパターンです。
これのどこがまずいのでしょうか。
それは「具体的に何をどう頑張るか」という中身がないからなのです。
「頑張ります!」と言って、机には向かうものの、結局勉強の内容が頭に入ってない生徒。
問題を解いていても、それが正解なのかどうかも確認しない生徒がいます。
知らない人が見たら、一生懸命頑張っているようにみえますが、我々塾の専門家からすると「何もやってないのと同じ」なのです。
数学の計算問題を全問正解できるようになるまで練習する。過去問の中に分からない計算問題など一問も無い状態にする。
KOSHIN学院の地元の「平塚湘風高校」あたりを志望している生徒でしたら、まずこうした「基本問題」を徹底的に練習して、この「問1・問2」の問題を全問正解できるようにすることが大切です。
また高浜高校よりも上位の学校を目指している生徒で、「問1・問2」の問題を外しているようでは話になりません。
今年2月に行われた神奈川県公立高校入試問題はこちらから御覧頂けます。
ここで気をつけ欲しいことがあります!
先ほど「問1・問2」は全問正解できるようにと言いましたが、問2の最終問題。すなわち問2の(ク)の問題です。
これがなかなか「くせ者」でしてね、意外と難しいのです。
なまじ「数学に自信がある生徒」が、この問題で時間を使いすぎて残りの問題を最後まで解けなかったということが時々起こります。
かつて50点満点だった時代にこんなことが起こりました。
平塚江南高校(TOP校)を志望した「大谷さん」
厚木清南高校(偏差値的に底辺校)を志望した「筒香さん」
の2人がいました。
大谷さんは「江南」を受けるほどの生徒ですから、学力はかなりある子でした。
筒香さんは、数学が苦手な子なので、計算問題などの基本問題しか練習させませんでした。
この2人の入試の得点がなんと!
大谷さん「25点」 筒香さん「31点」でした(50点満点中)
この2人の学力差は月とスッポンなのですが、なんとスッポンが月に勝っちゃったんですよ!
大谷さんの敗因は、問2の最終問題※当時は問2の(オ)に時間をかけすぎてしまい、問題を最後まで解き終わることができませんでした。
反対に筒香さんは「計算問題」以外は手もつけなかったので、何回も計算の見直しをすることができました。
入試ってね、時々こういうことが起こるから恐ろしいのです!
もう一つ気をつけて欲しいことがあります!
今度は「問3」より後ろの問題です。
例えば問3ですと(ア)(イ)(ウ)の三問出題されました。
※2016年2月実施入試数学入試問題(pdfファイル)
この(ウ)の問題が、なかなか厄介な問題でした。ここでも数学で何としても高得点をと思いすぎると、時間を取られてしまいその後がボロボロになってしまった生徒も多かったのでした。
こういう「わな」みたいな問題がありますから、模擬試験などを通じて「ペース配分」を身体に染み込ませておくと良いでしょう。
この(ウ)のような問題を全て捨ててしまっても、6割以上は取れます。
中堅クラスの高校を狙っているならば、最後はこんな問題捨てちゃっても良いのではないのでしょうか。
TOP校ですと、このあたりの問題が解けるかどうかで、差が付いてきますね。
高校入試には、こんな「コツ」があるのです。
みなさん受験する高校に応じて、しっかり対策をたてましょう。
それでは今日はこの辺で。また明日!
【KOSHIN学院は神奈川県平塚市田村にある、頑張っている生徒をトコトン応援する学習塾です!】