今を遡る(さかのぼる)こと三十数年前。まだ「塾の先生になり立ての頃」の話です。
私の教室には正社員は私ひとり。あとは全員学生のアルバイトが授業をしていました。
アルバイトの学生が授業をすると、生徒達に舐められてドンドン私語が増えてしまいました。
学生先生も負けじと大きな声で応戦するので、ますます教室がうるさくなってしまいました。
学生先生は「今日の授業は楽しかったです!」と私に報告してくるのですが・・
真面目な生徒は「授業中うるさくて勉強になりません」と言って退塾していきました。
それを上司に相談したら、「静かな授業をさせなかったお前が悪い!」ときつく叱られました。
授業中はシーンと静かで活気があるのが良い!
その学生講師を指導していると、彼は「ノリがあって楽しい方が良いと思った」と言っていました。
それは「勉強をやる気がない生徒」にとっては楽しいんですけどね、真剣に勉強したい生徒には邪魔でしかないのだと諭しました。
以来彼も「静かな授業」をしようと一生懸命頑張ってくれたのですが、既に生徒に舐められてたので、なかなか静かな授業ができずに悩んでいました。
KOSHIN学院の場合は、必ず私が教室にいるので、授業中に私語をする子はいません。
塾に来たばかりで、おしゃべりをするのが普通だと思っている生徒が私語をすることもありますが、私が注意すればすぐに静かになります。
質問以外の声は出なくて、鉛筆の音だけがカリカリしている雰囲気が理想です。
ところがギッチョンチョン。
周辺他塾で先生がかわってしまい、授業中うるさくてたまらないので、その塾を辞めてKOSHIN学院に来たという生徒が数名います。
学習塾を運営する上でやってはいけないことのひとつは
やる気のない生徒の授業妨害で、真面目な生徒が勉強に集中することができなくなることです。
活気があるのに静かな授業とは?
生徒達が「分かるようになりたい!」「できるようになりたい!」という強い気持ちが立ちこめている雰囲気です。
それに対して、塾の先生も「分からせてあげたい!」「できるようにしてあげたい!」と真剣に向かい合っている雰囲気が大切です。
先生と生徒の、この関係が作れていない塾だと、なかなか生徒の成績をあげるのは難しいです。
あなたのお子さんが通っている塾は大丈夫ですか?
塾が楽しいという言葉に惑わされてはいけません。
- 勉強が分かって楽しい。
- できるようになって嬉しい。
ならば良いのですが、
- 友達と帰りにおしゃべりできて楽しい。
- 授業中面白い話で盛り上がって楽しい。
なんていうのは要注意ですよ。
もちろん「力量のある先生」が、意識的に授業を盛り上げているならば全く問題ありませんが。私も時々意識的に盛り上げることもありますし。
やはり集中して勉強できる塾に行かないと意味ないですよね!
それでは今日はこの辺で。また来週!
※このブログは土日祭日はお休みさせていただいております。