もう随分長いこと中学生を中心に指導してきました。
その影響もあるのでしょうが、「中学生」ほど難しい時期はないのではないかと思うのです。
※あくまで私の主観です。それぞれの年代で大変なことがありますから。
- 小学生に比べるとすごく大人である。
- 中1と中3では大人と子どもほど体格も違う。
- 小学校の学習内容から格段に難しくなる。
- いわゆる思春期、ぐっと大人に近付く時期。
大人扱いし過ぎてもダメ!
子ども扱いし過ぎてもダメ!
なんとも難しい時期です。
だから何十年も「塾の仕事」をしていても「これで良い!」というのが見えないんです。
難しい時期の生徒達にどう接するか?
若い頃から他の先生達と、侃々諤々(かんかんがくがく)と議論を戦わせてきました。
大手塾に勤めていた頃は議論する相手もいましたが、独立してしばらくは議論を戦わす相手もおらず、いつもひとりで悶々としていました。
卒業生達が私を手伝ってくれるようになってからは、「女の子の気持ち」「男の子の気持ち」などについていろいろ話し合いました。
どれほど議論を重ねたか分かりません。随分悩みました。
しかーし!
あるひとつの結論にたどり着きました!
同じ人間じゃないか!
老いも若きも、男も女もなくてみんな人間なの!
そう思えるようになってから、生徒達との接し方がかなり変わりました。
生徒を「ひとりの人間」として接するのです。
すると「生徒達の反応」もすごく変わってきました。
それまでと同じようなことを話していても、ものすごく真剣な表情で聞いてくれるようになったのです。
政治の世界などでも「話し合いで解決」する方法を模索するなんて言ってますけどね・・・
話し合いって「侃々諤々」するものであって、「喧々囂々」(けんけんごうごう)するものではないんですよ。
- 侃々諤々:正しいと思うことを堂々と主張するさま。また、盛んに議論するさま。
- 喧々囂々:多くの人々が銘々勝手の発言をして、やかましいさま。
同じように言葉を発していても、相手に伝わるのは随分と違ってきます。
生徒達と侃々諤々話し合うのは、すごく良いことです。
しかーし!
生徒達と喧々囂々やりあったのでは、何も伝わりません。
もう一度繰り返します。
生徒を「ひとりの人間」と認め、私の気持ちを正しく伝えたいと思って話せば、生徒達に伝わる確率が格段に高くなるんです。
それを「頭ごなしに、上から目線」で、「おめーら!」なんてやっちゃったら、伝わるものも伝わりません。
どうしたら相手に伝わるかを考えましょう!
はっきり言っちゃうけど、どんなに頑張っても話が通じない人もいるのも事実です。なんか言えばすぐにミサイルだの核弾頭だのと騒ぎ立てる人もいます。
しかーし!
「ほとんどの人」は、誠意を持って話せば「ちゃんと」受け止めてくれます。
もちろん「中学生」もです!
ただ中学生だと「頭では分かっても行動が伴わない」ということが往々にしてあります。
これがまさに「大人扱いし過ぎてもダメ」という部分なのです。
ではどうするか?
中学生が失敗しても、ある程度までそれを受け容れて「同じことを伝える」ことが大切です。
などと「エラソー」なことを書いている私ですが、若かりし頃は「同じ失敗」を何度も繰り返していました。
それを当時の大人が受け容れてくれて、何度も私を諭してくれたおかげで今日の私があります。
ですから根気強く、生徒に心底伝わるまで諭し続けるしかないのではないかと考えます。
それでは今日はこの辺で。また明日!