この業界に飛び込んだ頃には既に「お受験」というのが定着していた。
うちの子はお受験するんざますのオホホホ・・・
という感じの母親の子どもを預かったことがあるのですが、
そういう母親を見て、「あ~、この人は私とは生きる世界が違うんだな。」と感じました。
しかし優秀な生徒を更に伸ばすために偏差値の高い学校に行くことは素晴らしいことだとも思います。
しかーし!
私が一番違和感を感じたのは、「お受験する」ことを自慢していた母親なのでした。
ちょっと待ってよ!
あんたのお子さんまだ受かったワケじゃないでしょ?
自慢するなら「合格してから」にしなよって思ったのでした。
そして何より哀れだったのは、そういう母親に育てられている子どもでした。
小学生なのに他の子どもを見下したように
あたし、こんど※※中学受験するの!
いやいや「合格してから」自慢しなよって思ったの。
私※※中学(高校)を受験します!
その小学生と面談したときに、「どうしてその中学校に行きたいの?」と聞きました。
すると驚いたことに、「そのくらいの学校に行っておかないとみっともないし、周りの人から馬鹿にされるから」と返事がかえってきました。
確かに私は「職業」として塾の先生をしていましたし、「オカネをもらって」仕事をするわけですから、その生徒の夢は叶えてあげなければならないのですが、違和感ありまくりでした。
※参考HP:夢がかなう人、かなわない人を分ける「ある法則」
その夢ってなんか違うんじゃない?
正直なところ、今でも分かりません。私の方が間違っているのかもしれません。そうでもしなければエリートコースは歩けないのかもしれません。
しかーし!
やはり「俺のと違うな~!」ということに変わりはありません。
※※中学(高校)を受験します!
そこまでは良いのです。自分を高めるために目標を高く置いてチャレンジすることは素晴らしいことだと思います。
ただ「周りに馬鹿にされるから」というのが違うと思うのです。
百歩譲って、周りに馬鹿にされるから頑張るというなら、それはそれで良いとしても・・・
その生徒は見栄ばかりはっていて、実際にはそんなに勉強していませんでした。模擬試験の点数ももちろんあがるはずもなく。
「※※中学(高校・大学)へ行きたい」と言うなら、それなりの努力はしないと・・・。
お受験の世界で一番違和感を感じたのは、このことでした。
偏差値上位の中学・高校・大学に行きたいなら!
KOSHIN学院からも、毎年偏差値上位の高校に合格する生徒が大勢います。
※と言ってももともと小規模塾ですけど・・・
偏差値上位の高校に進学した子達の「勉強量」たるや、それはもうすさまじいものでした。
KOSHIN学院は通常夕方5時から授業が始まるのですが、5時からは「全生徒」を面倒みてあげなければなりません。
Mさんという中3女子がいたのですが、Mさんは「ものすごい量」の家庭学習をしてきました。
私が「丸付け」してあげるだけで1時間以上かかるほどの家庭学習をしてくるのでした。
そうなってくると、なかなかMさんだけを面倒みてあげる時間がとれません。
するとMさんは学校が3時に終わると、3時20分には塾に来て「丸付け」と「分からかった問題の質問」をしにくるようになりました。
私が「今度の日曜が休もうかな?」なんて思っていると、「塾長! 日曜日も塾に来て良いですか?」っておねだりされちゃうの。
私は「そういう生徒が大好き」なので、Mさんとの壮絶な戦いが始まりました。
Mさんに触発された別の中3生数名も加わり、良い意味で私を極限状態まで利用してくれました。
しかーし!
おそらくどの塾にも、これくらい頑張る生徒はいるのです!
KOSHIN学院の生徒だけが頑張ってるわけじゃないのです。
他塾の先生の話を伺うと気が遠くなるほどやっている生徒がたくさんいるのです。
現時点で成績が良い子達というのは、そのくらい頑張ってるから成績が良いわけです。
当然偏差値上位の学校には、そういう「すごく頑張ってる子達」が受験しに来るわけです。
はっきり言っちゃおうかな!
「自分なりに頑張ってます」なんていうレベルで合格できるほど甘くないの!
偏差値上位の学校に行きたいなら、そのくらいの努力をしないと!
単なる見栄や、口先だけで「※※中学(高校・大学)を受験するの」なんて言って合格できるほど「上位陣」は甘くないですよ。
本当に偏差値上位の学校に進学したいならば、それなりの覚悟を決めて頑張って欲しいと思います。
それでは今日はこの辺で。また明日!