先日ある人にこんなことを言われました。
「お宅、塾の先生なの? 学校の勉強なんかしたってなにも役に立たないじゃん!」
私は「ああ、この人可哀想な人だな」と思ったので、なにも反論しませんでした。だって無駄だもん。
「学校の勉強は必要ない」と語る人は、学校の勉強が必要ない世界で生きているのだと思うのです。
人間は、知らないことは思考できません。
塾の先生をしてみて分かったこと!
実は「私自身」も学生の頃までは「こんなの世の中に出て役に立たないじゃん!」と思っている1人でした。
でも今は全くそんな風には思いません。
学生時代に勉強しなかった人は、学生時代に勉強してきた人が見ている世界を見ることはないの!
つまり「知らないことは考えられない」ということなのです。
え? だって因数分解も三平方の定理も微分・積分も実際に役に立たないじゃん!
そんな声が聞こえていたような気がしました(笑)。
ちがうんだよね~!
例えば今日は中3生が「三平方の定理」を使った図形の問題を解いていました。
これは先週行われた神奈川県公立高校入試問題の一部です。
「勉強したことない人」はこんなのできてもしょうがないと言います。
しかーし!
そうではありません。こういう問題を解く時には「全体を眺めていても」解けるようにはなりません。
- まずどこを求めたら良いのかを探る。
- そのためには、この図形をパーツごとに分けて考える。
- これとこれをつなげば上手くいく。
という「ひとつずつ処理していくという思考プロセス」を身につけることに大きな意義があるのです。
申し訳ございません。先ほどから随分失礼なことを書いております。「勉強したことない人」という部分のことです。
でも実は「プロの職人さん・自分の職業に精通している人」って無意識にこういう思考プロセスを辿っているのです。
例えば私達が「クルマが故障して調子悪いので修理して下さい」と自動車工場に行ったとします。
すると整備士の方は
- 異音や異臭がするところはないか。
- この症状が出るときはどこそこが怪しい。
- 怪しい部分のパーツを取り外して点検していく。
- 異常があるところを見つけて、修理の方法を考える。
などという「思考プロセス」を必ず辿っています。英語や数学ではありませんが「自動車のメカニズム」はかなり勉強されているはずです。そうでなければ修理なんか絶対にできませんよね!
勉強しておいて損なんて一つもない
だから学校の勉強なんか役に立たないなんて言ってる人の言葉に耳を貸してはいけません。勉強はどこかで必ず役に立ちます。特にその「思考プロセス」は絶対に役に立ちます。
勉強を「進学するためだけのもの」と考えている人もいますが、それは大変モッタイナイことです。
私は塾の先生になってしまったので、「全科目」勉強しました。国社数理英はもちろんですが、音楽・美術・技術家庭・保健体育などの実技科目も全て勉強しました。
おかげで美術館や博物館や、神社仏閣などの歴史建造物などを見てもすごく楽しめます。
例えば野球のルールを全然知らない人よりも、ルールや選手の名前・特徴などを知っている方が野球をもっと楽しむことができます。
勉強も同じです。最初のうちは「分からないし」「面倒くさいし」「面白くない」んですけどね。でもできるようになってくると、分かるようになってくると「その面白さ」に気付くのです。
そしてそれが「社会とのつながり」になるのだということを、少なくともKOSHIN学院に来てくれた生徒の皆さんには知ってもらえるように指導していきます。
それでは今日はこの辺で。 また明日!
【KOSHIN学院は神奈川県平塚市田村にある、一生懸命頑張る生徒をトコトン応援する高校受験専門の学習塾です!】