もし「他人の気持ち」がなんでもすぐに分かったら、それは大変不幸なことだと思います。
え~! 「この人こんなこと考えたんだ! サイテー!」みたいなことが頻発してしまうからです。
かれこれ40年近く塾の先生をしていますが、生徒や保護者の気持ちが分からないということは日常茶飯事です。
- 相手の気持ちがわからない
- 相手の気持ちもどんどん変わっている
- 自分の気持ちを正しく伝える訓練
相手の気持ちが分からない!
先ほども申しましたように、何十年もこの仕事をしていても「生徒の気持ち」がなんでもわかっちゃうなんていうことはできません。
今日の授業でも「本当に疲れていてダラダラしているのか、気が乗らないからダラダラしているのか」判断するのが難しい生徒がいました。
その子のお母様からは「扱いにくい子で困ってます」という話を伺っているのですが、私からしたら「決して扱いにくい子」なんかじゃなくて、むしろ頑張り屋さんだと思えるんですけどね。
でも「疲れていてダラダラ」なのか「やる気がなくてダラダラ」なのかはパッと見ただけでは分かりません。
こんな時には私は次のような言葉をかけてあげます。
この段階では「本当の気持ち」が返ってこないことの方が多いのですが、それでよいと思っています。
大切なのは「先生が私のことを心配してくれている」ということが生徒に伝わることですから。
必要以上に質問しちゃうと、生徒によっては泣き出しちゃうこともあります。
※何度もこの失敗をした経験があります(>o<)
相手の気持ちもどんどん変わっている
皆さんもそうだと思いますが「人間の気持ち」ってどんどん変わっていきます。一瞬で不機嫌になることがあれば、ちょっとしたことで元気が出てくることもあります。
まして「中学生」くらいだと、まだ「自分の気持ちがどこにあるか」を冷静に分析するなんていう子は少ないんじゃないでしょうか。
「塾長の私」だって、なかなか「自分の精神状態」を冷静に分析するなんてできません。
にもかかわらず「教師や親」から「どうした? なんでだ?」と矢継ぎ早に質問されても、生徒達は返事のしようがありません。
下手をすれば泣き出しちゃう子もいます。
そもそも「自分でもどうなっちゃってるか分からない」なんていうことは、人間なら誰でもよくあることですもんね。
結局程よい距離感を保ちながら、少しずつ気持ちが打ち解けるようにしていくしかないのだと思います。
これも「教育が電子レンジでチーン!」というような訳にはいかない原因のひとつですね。
自分の気持ちを正しく伝える訓練
私も「塾の先生」になってから「生徒の気持ちを察してあげられなくて」ものスゴく悩んだ時期がありました。
悩んで、悩んで、悩み抜いた結果次のような結論にたどり着きました。
- 相手の気持ちを全て分かってあげるのなんか無理!
- でも「自分の気持ち」を正しく伝えるのは訓練すればできる!
そう思うようになってから、生徒と接するときに「肩の力が抜ける」ようになってきました。
例えば「このブログ」もそうなんですけどね、いかに「私の気持ちや考え」を正しく皆さんにお伝えすることができるかどうかが大切です。
生徒の皆さん全員の気持ちを全て察してあげるのは無理でも、「KOSHIN学院塾長の思い」を生徒の皆さんにお伝えするのは訓練すればできるようになると信じています。
実際に「生徒の皆さん」は、私の考えを理解して「勉強出来るようになるにはどうしたら良いか」考えながら塾に通ってくれるようになってきています。
※個人差はあるけれど、生徒の気持ちは私に伝わってきています。
今の世の中は「インターネットやスマホ」が身近になり、様々な情報が錯綜し「何を信じたら良いか」分かりにくい世の中になっています。
こういう時代だからこそ「自分の気持ちを正しく伝える練習」は、これからますます重要になっていくと思います。
単に入試で合格するためなんていう理由ではなくて、これからの「社会人」に一番求められている能力なのかもしれません。
KOSHIN学院の授業では「少しずつ」ですが、「自分の気持ちを正しく伝えられるような練習」を取り入れています。
生徒の皆さんに「自分の気持ちを正しく伝えることができる喜び」を知ってもらいたいと思っています。
将来それを「英語」でできるようになったら、世界を変える人間になれるかもしれません。
それでは今日はこの辺で! また来週お目にかかりましょう!
※このブログは土日祭日はお休みさせていただいております。