先日「とある塾の塾長先生」からこんな相談をいただきました。
生徒でなかなか字が覚えられない子がいて「識字障害」があるのではないかとSNSで発信してしまったのです。何か指導の役に立つ情報を得られればと思っての行動でした。しかし当該生徒の母親がその記事を見て激怒してしまいました。こんな時はどうしたら良いのでしょうか?
最初に言っておきます。そんなことを言ったら私は立派な障害者です。
- 絵を描かせたら信じられないほどの下手くそさで生徒に馬鹿にされる。
- 字を書かせても本当に下手くそで、ワープロが無ければ手紙も出せない。
- ADHDの傾向があり、ちょっとした物音や動きに反応してしまい集中できない。
それなりに練習したことはあるのですが「絵も字も」本当に下手くそでかなりコンプレックスを抱いています。
ですから「絵が上手な人」「字が綺麗な人」は無条件で尊敬してしまいます。
しかーし!
そんな私は生きていてはいけないのかと言われれば、絶対にそんなことはないはずです。
1:絵が下手だったおかげで
いくら練習しても私の絵は「障害レベル」で下手くそなんですけどね、その分「写真を撮る」のは大好きで、生徒達からも「塾長って写真撮るの上手だよね♪」って褒めてもらえます。
撮影:わたし
自分で上手なんていうのはお恥ずかしいのですが、とにかく写真は大好きです。
もともとカメラは大好きでしたが、世の中に「デジカメ」という便利なものが登場すると、すぐに買い求めて色々いじりました。おかげで「カメラ」のことは少し詳しくなりました。
2:字が下手だったおかげで
字にコンプレックスがある私は、世の中に「ワープロ」なるものが誕生した時に真っ先に購入しました。ワープロを手に入れたおかげで「テスト問題」「プリント」「保護者の方へのお手紙」など自由自在に書けるようになりました。
そうこうしているうちに世の中に「パソコン」(Windows 95)なるものが登場します。
これも真っ先に購入して、インターネットの世界にもすぐに飛び込みました。
あれから四半世紀経ちますが、パソコンに少し詳しかったおかげで、このブログはもちろん塾の近所の幼稚園のホームページの仕事もさせていただいております。
おそらく私が「絵が上手で、字が綺麗」だったら、これほどパソコンを使いこなせるようになっていなかったんじゃないかなと思うのです。
3:ADHDの傾向があるおかげで
ADHDの傾向があるので、些細な物音や動きが気になって仕方がありません。そのせいで小学生の頃はいつも成績票に「落ち着きがない」と書かれていました。
それを見た母親にいつも怒られるのです。世の中に成績票なんかなければ良いのにとずっと思っていました。
しかーし!
塾長になった今、この傾向がものすごく役に立っています。生徒の皆さんの些細な動きや表情がすごく気になります。しかも同時に何名もの動きが気になります。というより気付いてしまうのです。
でもこれのおかげで「誰がどの問題を分かっていないか、あの子は手が止まってないか」など瞬時に把握することができます。ですからADHDの傾向が即悪いことではないのだとご理解いただきたいのです。
障害 =悪 と決めつけないで欲しいんです。
皆さんご存知かと思いますが、盲目のピアニスト「辻井伸行」さんの演奏って本当に素晴らしいですよね。目が見えない分「心の目」でピアノを弾いていらっしゃいます。
しかーし!
実際問題として「親が我が子に障害がある」と認めるのは、大変勇気の要ることだと思います。
ましてや「塾の先生」から「お宅のお子さん障害があるんじゃないですか?」なんて言われたら、そりゃお母さんは怒りますよ。
ですが、時には「障害の可能性」を疑わざるを得ないこともあります。
こんな時に話の持って生き方を間違えると、前述の塾長先生のように保護者の方を怒らせてしまうことになりかねません。
「生徒を指導する立場にある方」は、くれぐれもこういう時の話の持っていきかたには気をつけてください。
実は私も昔大失敗をしたことがあります・・・。
あれができない! これができない!
と嘆いたり、責め立てたりせずに、私のように「逆転の発想」ができると良いのですが。
基本的に親は我が子の欠点は誰よりも知っています。その欠点をいたずらに突っつくようなことをしては絶対にいけません。
塾の先生だったら「保護者の方から相談してくれるように」話を進めて欲しいです。
最後に、もしすでに親御さんを怒らせてしまっていたら、下手な言い訳など絶対にしないで誠心誠意お詫びしましょう。
その時の対応で、その後の付き合いが大きく変わります。
余談ですが、昔ものすごく怒らせてしまった親御さんが、その後近所の子をたくさん紹介してくれたなんてことがありました。謝り方って大切ですよね!
それでは今日はこの辺で! また明日!