愛知県で個人塾を営んでいる先生から、こんなご質問をいただきました。ただ「塾によって事情が違う」ので、私の感想が絶対的なものではないということをご理解ください。
これはすごく難しい問題です。短い文章の中にいくつもの問題点が含まれています。
「単語テスト追試なのにズルして帰る」
私はこの部分がすごく気になりました。推測ですが「帰宅許可テスト」なのかなと。小中学生の男の子だと「脳の中がお子様」な子もいます。
残されてまで勉強させられるのなんか真っ平ゴメンだと思っている子も多いのではないでしょうか。
そういう生徒を叱るかどうか・・・
ごめんなさい。「私の生徒」ではないので、どんな子か分からないので迂闊な返事はできません。
ただ「私の場合」ですと、私が叱ることと叱らないことの『線引きをハッキリ』させておきます。
ある一定の線を決めておいて、この線を越えたら叱る。たとえどんな生徒でもです。
そうすることによって、生徒達も自分の気持ちに対して線引きしやすくなるのかなと思います。
なぜ宿題をしてこないのか聞いてあげる。
宿題をしてこないと言っても、それぞれ生徒によって事情が異なります。例として・・
- 実際問題として課程で勉強出来る状況にない。
- そもそもやらなければいけないという意識がない。
- 家に帰ると宿題があることを忘れてしまう。
などがあるでしょう。そのことを把握しないことには対処のしようがありません。
なぜ宿題をする必要があるのか?
生徒の皆さんが「なぜ宿題をする必要があるのか」を正しく理解していなければ、宿題なんてただ面倒くさいだけのものです。
しかーし!
宿題を出す側にも問題があることが多いのです。
そもそも「なぜこの宿題をする必要があるのか」を正しく生徒に伝えている先生って、いったいどれほどいるのかなと・・・。
ただ作業的に宿題を出し、成績を付けるための材料にしているだけの教師も珍しくありません。
そんな「作業」をやりたがる子なんて、滅多にいないんじゃないでしょうか。
KOSHIN学院では宿題はどうしているか?
本当のことをいうと、僕はあまり宿題をたくさん出したくないのです。たくさん出すとやり方もいい加減になります。
私の失敗のひとつに、生徒は宿題をやらないと叱られるから『学校の授業中に塾の宿題をしている』なんていうケースもありました。
こうなるとまさに本末転倒でした。いかに私が「生徒の気持ち」を理解できていなかったということでした。
しかーし!
実は私は毎日宿題を出しています。「せいぜい5分もあれば終わる量」だけです。
ただーし!
これにはちゃんと理由があります。
KOSHIN学院は「毎日通っても月謝が増えない定額制」の学習塾です。ですから普段の日は別に宿題をださなくても、特に問題はありません。
しかーし!
そうであっても「試験前」ともなると、膨大な勉強量をこなさなければなりません。
ですから毎日塾で2時間勉強した程度ではとてもやりきれません。そうなるとどうしても『自宅学習』をしないとなりません。
全く自宅で勉強する習慣がない生徒と、毎日5分でも自宅で勉強する習慣がある生徒では、自宅で頑張れる時間が全然違うのです。
「ゼロ」と「イチ」は全然違うのです!
勉強なんて「やり始めてしまえば」意外とたくさんできるものなんです。
- 「ゼロ」の生徒は、やり始めるのがすごく大変です。
- 「イチ」の生徒は、やり始めることには抵抗がありません。
この差はものスゴく大きいのです。ですから私は5分でできる程度の宿題を出しています。
あ! このくらいならできる!
そう思ってもらえる量でないと、続けられませんもの。生徒達だって「部活」だのなんだので大変なのですから。
宿題を出す立場にいる方は、もう一度自分が出した宿題を見直してみてはいかがでしょうか。
それでは今日はこの辺で! また明日♪